大学生インターンと事業所紹介
新しいことをやってみるって、面白そうだと思いませんか?
新しいことを実際にやっている人たちと、一緒にボランティアしてみませんか?
まきボラで、一歩踏み出してみませんか?
自己紹介が遅れました。私、加藤祐(かとう たすく)と申します。
埼玉県の出身で、東京都内にある大学へ通っていますが、ご縁があって7月から「一般財団法人まちと人と」でインターンをしております。インターンの一環で、今回「まきボラ」に関わる機会をいただきました。
私がインターンとして担当いたしました、「一般社団法人イシノマキ・ファーム」と「四季彩食いまむら」での活動をレポートします。

↑私もホップの花を摘んでみました!
▶イシノマキ・ファーム ― 石巻産ビールができるまで。ホップ収穫ボランティア
まず訪れたのは、一般社団法人イシノマキ・ファームさん。
ここでは、ビールの原料として欠かせないホップの収穫を体験しました。
北上町へ車を走らせ、北上川の河口近くにある農場へ。
緑の中を進む道、川の匂い、風の感触。都市部ではなかなか味わえない時間が広がっていました。

▶イシノマキ・ファームとは?
名前の通りホップをはじめとする農場を運営していますが、その根底には「ソーシャル・ファーム」の理念があります。
多様な人々が対等な関係で、同じ条件のもと働ける場をつくり、地域の力を活かしながら共生できる社会をめざしています。
Webサイトはこちらをチェック!農村留学など色々なプログラムがあります!
活動の記録
午前中はさつまいも畑で草取り。雨がぱらついていましたが、一人ひとりが黙々と手を動かしていていました。参加者の高校生も手慣れた感じで作業していましたね。大きな草を抜いた瞬間の爽快感、土の香り、体で感じた一つひとつの瞬間が強く記憶に残っています。ちなみに、あっという間に私は疲れてしまいました(笑)。まだ22歳ですが、体力の衰えを感じます。高校生を見習って、しっかり運動しなければいけませんね。

↑草取り作業をする高校生。しっかり作業してくれました!
午後はホップ畑へ移動。高く伸びるツルに咲く花の中に黄色い「ルプリン」があり、これがビールの苦みや香りを生み出す成分になっています。私もホップの花を摘んでみました!この花がクラフトビールになるのかと思うと、感慨深いですね。

↑ホップが成るツルを見る参加者一同。思ったより高い!

↑葉に乗っかっているのがホップの花。中をのぞくと黄色いルプリンが見える。
事務所に戻って、選別作業を手伝いながら、「ビールになるまでの物語」に自分も参加できた気がしました。
収穫されたホップは「ISHINOMAKI HOP WORKS」で醸造され、文化通りの店舗で販売されています。かつて映画館の灯りがともっていた通りが、新しい文化を取り込みながら、人々が集う場へと生まれ変わっているのです。
▶いまむら&つるじい農園 ― 「生産からごちそうさままでを体験するボランティア」
次に訪れたのは「四季彩食いまむら」さん。中心市街地にある、ちょっとおしゃれなお店です。このボランティアでは、生産から料理・提供までを一貫して体験してきました。
▶四季彩食いまむらとは?
全国から旬の食材を集め、コース仕立てで楽しめるお店です。コの字型のカウンター越しにご主人との会話を楽しみながら食事ができるのが魅力です。
詳しくは「石巻マンガロード」のwebサイトで紹介されているので是非ご覧ください!
特集記事もあります! Yahoo!ニュース「食通もうなる石巻の和食店――元震災ボランティア店主の奮闘記」
食通もうなる石巻の和食店――元震災ボランティア店主の奮闘記 – Yahoo!ニュース
2日間のうち1日目は、生産現場である「つるじい農園」を訪ねました。
農園を営むのは、かつて小学校の先生だった三浦光文さん、通称「つるじい」。
この農園は種類が豊富で、ぶどう畑をはじめ、トマト、ナス、きゅうり、オクラなどさまざまな野菜が育っています。農薬や化学肥料を使わないのが大きな特徴で、つるじいはそのこだわりを誇らしげに語ってくれました。

実際に収穫も体験。高校生の参加者が「初めてナスが食べられるようになった」と話していて、ボランティアが一歩を踏み出すきっかけになるのだと実感しました。

↑ビニールハウスに入って収穫!

大きいズッキーニです!

ところでつるじい農園といえば、「つるじいの卵」! たくさんのニワトリが平飼いされていて、私たちも見学させていただきました。つるじいが鶏と戯れる姿は見ていて微笑ましく、活動後にはこの卵で卵かけごはんをいただきました。黄身は淡い黄色で、そのままでも旨みがあり、とても美味しかったです。おすすめです。


つるじい農園の皆さん、ありがとうございました!
▶接客体験 ― 四季彩食いまむら
2日目は、いよいよ「いまむら」で接客体験。
店主の今村さんから指示を受けて準備を進め、開店を迎えました。高校生も私も、初めての体験に緊張気味です(笑)。
まずは賄いで仙台牛のシチューなどをいただきましたが、高校生は緊張でそれどころではない様子…。その後は掃除や洗い物、配膳準備などを一つずつ覚えていきました。

↑開店前、賄いを食べる高校生。
18時、開店。土曜日の夜ということもあり、家族連れ、観光客、地元の方と幅広いお客様が訪れました。
コの字型カウンターに囲まれた調理場は店主やスタッフとの距離感が近く、和やかな雰囲気が広がっていました。
高校生たちも次第に自信をつけ、料理を運んだり声をかけたりするたびに「できた!」という思いが積み重なっていったように見えました。前日に農園で収穫した野菜を使った料理もあり、「昨日とってきました!」とお客様に伝える場面も。終盤には会話も弾み、笑顔で接客する姿に私も安心しました。


こうして約3時間の接客体験は大きな失敗もなく終了。「失敗しても大丈夫」と声をかけてもらっていましたが、振り返ると本当にしっかりやりきれていたと思います。ボランティアを終えた高校生たちの表情は、どこか頼もしく変わっていました。

↑ボランティアの感想共有をする時の高校生。笑顔があふれていました!
まとめに代えて
今回関わった今村さんや池田さんは、どちらも首都圏のご出身。実は石巻市には、県外から移住して新しいことに挑戦している人が数多くいます。「まちと人と」のスタッフも、県外出身者が少なくありません。私も今回のまきボラに限らず、インターンを通してそうした移住者の方々に出会うことができました。
石巻には、思っている以上にたくさんの魅力があります。けれど、その魅力に触れる機会がないままの人も多いのではないでしょうか。
そういう意味で、「まきボラ」は石巻の面白さに気づかせてくれる、とても意義のある活動だと思います。
まきボラは、ただのボランティアではありません。新しい人と出会え、新しい体験ができ、自分も成長できるボランティアです。
より多くの方に参加していただき、石巻の良さを知ってほしいと思います。
最後に、まきボラの受け入れにご協力いただいた事業所の皆様に感謝を申し上げます。ありがとうございました!