大学生レポート

【まきボラ2024夏レポートVol.4】|『 』

大学生サポーターと事業所紹介

はじめまして!宮城学院女子大学4年の工藤楓です。
まちと人とインターン生として今回のまきボラに参加していました。
そして、「奥松島夏祭り実行委員会」さん、「イトナブ」さん、「のんき」さんの3つのプログラムを担当しました。

▸株式会社アークリンク(奥松島夏祭り実行委員会)とは
奥松島クラブハウスは、日本三景“松島”の奥座敷奥松島に「地域に明かりを灯す」をテーマにスタートしました。「最高の素材を最高に美味しく食べて頂く」をテーマに飲食店の経営や、盆栽庭園など多岐にわたって提供しています。また、イベントの開催などを通じて、奥松島が活気あふれるエリアになるよう運営されています。
奥松島クラブハウス (omch.jp)

▸株式会社イトナブとは
2012年12月に「一般社団法人イトナブ石巻」としてプログラミング教育を行いながら、
2015年6月に開発事業を行う「株式会社イトナブ」を設立し、教育と開発を軸に活動している事業所です。そして、プログラミングに興味を持ってもらえる「きっかけ」から始まり、「探求」にてプログラミング技術を高め、「活躍」できるまでの発射台を全世界に作るために、地域自治体・大学・高校などと連携を行い、人材育成を実施されています。
株式会社イトナブ (itnav.co.jp)

▸のんき(猟師)とは
活動拠点の宮城県石巻市蛤浜は3世帯の小さな漁村集落で、何もしなければ消えゆくこの土地を持続的に残していくにはという問いに日々トライ&エラーを繰り返し、自分らしいライフスタイルで事業を営んでいます。
宮城県石巻市の牡鹿半島にある限界集落を拠点に、狩猟や自伐林業を営みつつ、モノづくりも行っています。
エシカルジビエ 〜ヤマノメグミ〜 (dallfreelife.handcrafted.jp)

プログラムの概要

▸奥松島夏祭り実行委員会
第1回目の開催となる奥松島夏祭りのスポーツエリアとミニ四駆エリアの運営を行いました。まずはそれぞれのエリアで、どのように運営しているのか見学し、実際に体験しながら活動しました。

▸イトナブ
ウォーミングアップとしてタッチタイピングに挑戦した後、webプログラミングを行いました。そして、最終日にはオンライン教材を作成しました。

▸のんき
鹿肉ジャーキーのラベル貼りと、有限な原料である鹿革の端切れを活用するための商品についてディスカッションを行いました。

高校生の変化

奥松島夏祭りは第1回目の開催ということもあり、高校生も初めての奥松島夏祭りを運営側として盛り上げるために二日間取り組みました。はじめに自分たちが楽しむことを大切にしながら、各エリアで子どもたちが安全に楽しい時間を過ごすことができるように活動していました。スポーツエリアでは、受付や遊び方の説明を行いながら、子どもたちを見守り、時には一緒に遊びます。
受付では保護者の方との円滑なやり取りや子どもたちと目線を合わせて話す様子が見られました。また、遊んでいる子どもたちを見守り、一人で遊びに来ている子と一緒になって遊び、家族で来場されている方の中には、どうしても子どもたち全員を見守ることができない状況になってしまうことがありましたが、周囲に気を配り、率先して話しかけている姿が印象的でした。

―――――写真「スポーツエリア」―――――

ミニ四駆エリアではミニ四駆を作る子どもたちを大人とともにサポートしました。実際に高校生も作ったことがないため、あまり力になれていないという声もありましたが、最後には子どもたちとコミュニケーションをとりながら楽しそうにミニ四駆づくりに取り組んでいました。

―――――写真「ミニ四駆エリア」―――――

今回の奥松島夏祭りでは各ブース運営を行い、高校生は子どもたちが安全に楽しい時間を過ごすことのできる環境づくりに携わりました。振り返りでは、積極的に来場者の方々とコミュニケーションをとることができたという声はもちろん、子どもたちとのコミュニケーションの難しさを痛感している声も挙がりました。学校生活の中では同年代や大人たちと関わる機会は多いとしても、家族など身近なところで自分よりも年の離れた子どもたちと接することがなかった高校生もいます。そんな中、まきボラを通して実際に子どもたちと関わり、うまくコミュニケーションが取れなかったとしても、これまでにはなかった交流を経験することに意味があると感じています。また、どうしたら子どもたちがよい反応をしてくれるのか、どのような伝え方をしたらいいのか考えて、実行することが大切であり、高校生は2日間の間で悩みながらも行動に移していることが分かりました。

イトナブでは、二日間を通してプログラミングを体験し、はじめはアイスブレイクとしてイータイピングを実施し、高校生も熱中している様子でした。そして、担当者の方から教わりながら、ホームページの作成を行いました。分からない時には高校生同士で教え合う様子がみられ、大学生としてもそういった高校生同士のつながりも大切にしようと心がけていました。しかし、緊張もあるのか中々担当の方へ質問することが高校生にとってハードルが高いように感じたのですが、ちょっとしたことでも質問することが大切だと高校生に伝えていただき、徐々に質問することができるようになっていきました。それだけでなく、まずは調べながら自分の力でやろうとする前向きな姿勢や、サポーターとして会話しながら、プログラムが進んでいくにつれて前のめりになって楽しんでいる姿が見られたことは、大きな変化であり、高校生にとっても貴重な経験になったと考えています。最初は思うようにできなかった高校生も休憩時間を活用しながら楽しく、記録も更新している様子が印象的でした。高校生は自分の好きなものや印象に残っているゲームから着想を得て、試行錯誤しながら取り組み、発表することができていました。

のんきでははじめにジャーキーのラベル貼りに取り組みました。高校生は丁寧に作業をしながら、担当者との会話する場面も多かったため、和やかな雰囲気での活動でした。作業の途中、ラベルを貼ったジャーキーがふるさと納税にも出されるという話が出てきたときには、高校生もまきボラを通じてのんきはもちろんのこと、見えない人たちにも貢献することができていることを知り、嬉しそうにしていました。このように自らが選択し、参加したボランティア活動を通じて、社会とつながることができているという感覚は、高校生にとって大きな経験になったと感じています。また、学校だけでは関わることのなかった大人とつながり、新たな価値観に触れることで自分自身がどんな大人になりたいのか、どのように自分らしさを確立していくのか考える機会と、自分の選択肢を広げることのできるお話をしていただきました。続いて、鹿革を使った商品のディスカッションでは、高校生ならではの視点で積極的にアイデア出しを行いました。はじめて触れた鹿革がどのような姿に変化できるのか考え、鹿革の可能性を広げるため、資源を無駄にしないため、自分の好きなことや身近で必要なものなど様々な角度から鹿革と向き合っていた姿が印象に残っています。

おわりに

普段何かしたいと考えている人、何をしたのかまだ分からない人、どんな状況にいたとしても、まずは手の届く範囲で動き回ってみると何かがみえてくるかもしれません。
ささやかな挑戦であっても、自分の意思で取り組んだ活動は今後の行動力を支えるひとつの要素となります。自信を持つことのできるような成功体験はもちろん、上手くいかないという経験も大切です。
みなさんには、挑戦する機会を自ら掴むことのできる高校生活を送ってほしいと思います。
まきボラの受け入れにご協力くださった事業所の皆様に感謝申し上げます。
ありがとうございました!

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