大学生インターンと事業所紹介
こんにちは!石巻専修大学理工学部2年の一本松優花です。
今回は、友人の紹介により初めて短期インターン生としてまきボラのお手伝いをさせていただきました。

まきボラ2025夏では、「愛さんさんグループ」さんのボランティアを担当しました。
▶愛さんさんグループ とは
働く仲間の物心共に豊かな人生の実現と自立支援を通して、「生まれてきてよかった」を創りつなげることを目的とする共生型複合施設です。医療・介護・障がい福祉の3つの視点から利用者様をサポートしています。
愛さんさんグループ|総合介護福祉 | 愛さんさんグループの公式サイトです。宮城県石巻を中心に有料老人ホーム、デイサービス、グループホームの運営。宅食事業などを行っています。
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プログラムの概要
医療も介護も障がい福祉も学べる複合施設にて、3日間かけて実際の現場を見学・体験させていただいたり、利⽤者様とコミュニケーションを取りながらレクリ エーションを行わせていただいたりしました。
活動の記録
このまきボラに参加してくれたのは、6名の高校生です。

1日目は、施設の見学をさせていただきました。
午前中は、医療ケア対応型施設である「SUN SUN ISLAND 石巻」さんにお邪魔し、実際に使用されている医療用器具の見学をしました。また、利用者様の容態などを聴き、どのような方が利用する施設なのか、その症状を持つ方がどのような支援を必要としているのか、などを説明してくださいました。
普段、なかなか目にすることのできない機器や施設を見学する中で、少しでも自分のモノにしようとメモを取りながら真剣に聞いている姿は、高校生とは思えないほどかっこよく見えました!

その際に、実際に使用されている心電図モニターを用いて、参加者6名の血中酸素濃度の測定をさせていただきました。
(心電図モニターとは、心臓の動きを表す心電図や血中酸素濃、心拍などを数値として表すことのできる医療機器です。)

午後からは、リハビリデイサービス施設である「愛さんさんビレッジ」さんにお邪魔し、リハビリに使用する機器や、利用者様が実際に使用するお部屋(空き部屋)の見学をしました。
その機器の説明を使用する目的と共にしていただくことで、リハビリ効果を視覚的に、そして情報として一緒に学ぶことができました。実際に利用者様が使用している様子も見学することで、映像として視覚的により理解しやすくしてくださいました。

またその後、利用者様と協力しながら簡単なゲームを行いました。利用者様・高校生が合同でチームに分かれ、連想ゲームをしながら利用者様の考える力を鍛えるサポートをしました。
高校生は、実際に利用者様と活動をする中で、どのようにすればうまくコミュニケーションをとれるのかを工夫しながら、貴重な経験を楽しんでいる様子でした!



2日目は、「SUN SUN ISLAND 石巻」さんにて、1日目以上に詳しい説明をしていただきました。
午前中は、おおまかに二手に分かれ、医療・介護現場の見学や障がい福祉の体験をそれぞれがスタッフさんに付きながら活動できたとても貴重な時間でした。
①医療・介護現場
介護士さんの傍に付き、お仕事について説明していただきながら見学しました。
胃ろうや気管挿管、排泄介助や入浴介助など1日目より実践的な内容となりました。普段、絶対に見ることのできない介護のリアルを目の当たりにし、衝撃も多かったと思います。それでもこの機会を逃さないようにしっかり見学し、たくさんメモに残していた姿勢はとても素晴らしかったです。
また、この時間に介護士さんに直接質問をし、現場で働く方のリアルな声を聴くことができました。調べてもなかなか出てこない内容まで聴くことができたようで、その後は満足できた表情に見えました。


②障がい福祉現場
愛さんさんグループでは、障がい福祉の一環として「就労支援」を行っています。一般就労が難しい障害や難病を持つ人や雇用契約を締結しての就労が困難な方に対し就労の場を提供し、スタッフによる支援を受けながら一般就労を目指す方もいます。このような方々を クルー さんと呼びます。(船員の意。同じ船に乗って協力している者という想いを込めて名付けられました。)
高校生は各自クルーさんに付きながら、就労支援の現場を身をもって体験しました。
利用者さんが実際に使用するお手洗い場・廊下・階段などの清掃やお洋服の洗濯・収納等、実際に行われている就労支援の一部分をお手伝いも兼ねて、体験することができました。



午後からは、また一つになり、車いす体験や簡易的な機器を用いて血圧や血中酸素濃度を測ったり、駆血帯を用いて血管を浮かび上がらせたりする体験をしました。
お互いに教え合い工夫しながら、楽しそうに学んでいました。
介護士さんの実体験を基にした知識も教えていただき、新しく更なる深みへと繋がったように思います。




3日目は、「愛さんさんビレッジ」さんにお邪魔し、利用者様とデイ内でのレクリエーション(夏祭り形式)を楽しみました。
午前中はクルーさんと共に、レクリエーションの準備をしました。水ヨーヨーの製作や、利用者様にお渡しする輪投げ券の装飾を得意分野で手分けして行いました。
クルーさんに制作方法を伝える時も自分なりに伝わりやすいように工夫していて、分かりやすく言語化する練習になっていました。
その場で作業する方全員で一丸となって笑顔で楽しみながら制作している様子を見て、こちらまで楽しく感じられました。


午後は実際にデイ内で夏祭り(レクリエーション)を開催しました。
午前中に制作した輪投げ券・水ヨーヨー券を引換券として利用者様にお渡しし、輪投げと水ヨーヨー釣りを実際に行っていただきました。普段はいない高校生とコミュニケーションを取りながら楽しんでいただけている様子でした。
その時も運営として、引換券を受け取ったり景品を渡したりするなど、手分けして協力しながら祭りを進めていました。




また、夏祭り終了後に利用者様に飲み物を配布する際に、「楽しんでもらえましたか?」などの声掛けを自主的に行っていた子もおり、この3日間で良い成長ができたように感じました。



最後に
3日間の活動を通して、様々な経験ができた6人。それぞれ感じ方は異なります。この経験を通じて介護・福祉の業界に対するイメージが良くも悪くも変わったように思います。この経験を高校生のうちにできたことは素晴らしい財産となるでしょう。ぜひ、この経験から得た学びを将来に生かしてあげてくださいね!
また、この記事を読んだうえでどのように考えるかも読者によって異なります。少しでも、介護・福祉の業界に興味を持ってもらえたら嬉しいです。仮に興味を持たずとも、世の中にはこういった仕事をしている方がいることを知ってもらえるだけでも私としては喜ばしいことです。ぜひ、何かに生かしてもらえたら、と思います。
私自身も、インターン自体が初めての経験で、不安がある状態からスタートしましたが、参加者の6人が自主的にたくさん動いてくれたおかげで無事に3日間の活動を終了できたように感じています。また、介護・福祉の業界についての事前知識が全くない状態でも、活動を見守る中で沢山の成長をすることができました。インターンに興味がある方は是非とも恐れずに挑戦してほしいです。「挑戦してみたい」という心の声・知的好奇心を活かしてあげてください。
とても良い経験でした。関係者の皆様、この度はありがとうございました。